2011年8月31日水曜日

統合失調症の症状に 非定型抗精神病薬

統合失調症の急性期の症状には、幻覚などといった厄介なものもあります。
それに対し昔の薬は、効果があまり無かったのですが非定型抗精神病薬の中に効果が高いものがあります。
クロザピンという薬ですが、この薬は妄想・幻覚に効果があるだけでなく無気力・感情が出にくくなるといった症状にも効果があるのです。
その上、副作用も少ないという優れものですね♪

しかし、残念ながらメリットだけではありません。
クロザピンを使用すると顆粒球減少症になる恐れがあります。

ですので、この薬を使用する時は合わせて血液検査もまめにしながらでないといけませんね。
効果の高い薬ですが、使用上のデメリットも大きいのが残念です。

2011年8月29日月曜日

統合失調症の治療について 非定型抗精神病薬

統合失調症の症状を抑えるために使用される薬ですが、非定型抗精神病薬というものがあります。
この薬は、ドーパミンの受容体にも作用しますが、他の神経系にも影響があるようです。

そのおかげもあり、非定型抗精神病薬をうまく使うと、薬の種類や量を減少させることが出来るのです。

これは副作用の危険も減りますし、非常にありがたいことですね♪

統合失調症の対応方法 回復期の抗精神病薬

回復期ですと、意欲の低下やひきこもりがちになる症状が良く見られます。
それらの症状を緩和する薬には、スルピリドなどがあります。

回復期での薬の使い方には工夫が必要です。
この期間では、慎重に全体で使用している薬物量を減らすため、患者さんの状態を見ながら弱い薬に変えていったりするのですね。
急性期で敏感さを抑制したため、消耗期ではそれまで使用していた薬物量を減らし、過剰な鎮静を避けるようにしていきます。

期間による使用する薬の種類も量も変えていくのですね。

2011年8月28日日曜日

興奮状態を抑制する抗精神病薬

統合失調症の急性期の症状の中に、神経が敏感になりすぎてしまい、イライラしやすくなったり暴力的になってしまったりするというのがあります。

こういった症状対しては、言動を落ち着かせるため、神経過敏の状態を和らげるための抗精神病薬が必要です。

具体的には、レボメプロマジンやクロルプロマジンが使用されます。
この薬は、ある一定以上の量を服用しますと、眠くなるため統合失調症の急性期に服用すると良いでしょう。

逆に回復期では、使用する量を抑える方が良い場合もあります。

2011年8月27日土曜日

急性期に良い抗精神病薬

統合失調症には、エネルギー消費の大きい急性期があることは先に述べました。
症状としては、感覚がするどくなりすぎてしまい、音や光など小さな刺激にも過剰に反応してしまうというものでしたね。

急性期に起きている症状の仮説として、ドーパミン仮説があります。
ドーパミンという化学物質が過剰に発生すると、過覚醒となり、周囲から入ってくる情報量が多すぎることになります。
抗精神病薬にて、過剰なドーパミンを受容体に行かないようにすることで過覚醒の状態を抑制します。

急性期に入った場合は、薬を使用することで神経が敏感になっているのを抑え、睡眠や休息を取りやすい状態にするのが良いでしょうね♪

2011年8月26日金曜日

統合失調症 長期予後について2

前回、統合失調症の長期予後は、決して悲観するようなものではないことを述べました。

しかし、中には重度の障害が残る方もいます。
なぜ、軽度と重度の差が出てくるかについては、残念ながらよくわかっていないようです。

また、この病気では再発も心配されます。
せっかく回復したと思ったところで再発すると、気力が奪われてしまう可能性があります。

さらに治療のためやむを得ず入院をした場合、生活力の低下も懸念されます。
療養期間が長いと体力の低下や友人関係の維持が難しくなりますからね・・
なるべく、生活力を落とさない工夫などが必要になってくるでしょう。

そこで、リハビリテーションは非常に重要になってきます。
ある研究結果では、薬物療法とリハビリテーションをうまく組み合わせられたならば、30年後 約 70 %の人が症状が見られなくなっているとの事です。

薬に頼るだけよりもかなり回復率が上がるのですね♪

リハビリテーションも重視していきたいですね。

2011年8月25日木曜日

統合失調症 長期予後について

長期予後とは、発病後20年など長期間が過ぎた後に、患者さんがどういった状態になっている例が多いかについて示したものです。

では、統合失調症の患者さんの長期予後はどうなっているのでしょうか?

ある調査では、50 %程度の方が ・もう統合失調症にかかったことがわからないくらいの状態 あるいは、・多少の症状があるものの会話や作業は問題なく行える状態のようです。
つまり、統合失調症にかかった後、20年程度過ぎた後 50 %の方は、ほとんど回復されるようですね♪

さらに、治療法が改善されてきたためか 常に看護が必要な重度の患者さんの割合は減少してきているようです。

この先、さらに改善されていく可能性は大きいと言えますね!

2011年8月24日水曜日

統合失調症の症状 消耗期から回復期へ

エネルギーを消費する急性期からエネルギーを溜める消耗期に至り、その次には回復期に入っていきます。

この時期になると、患者さんのエネルギーも少し回復してきており出来ることが増えていきます。
これまで避けてきた友人との接触も自ら取れるようになったりします。
さらに回復すると買い物に行ったり軽い作業を行えるようになったりします。

ここでの注意点は、回復してきたからといって、病気以前に出来ていたこと色々チャレンジしようとすることです。急ぎすぎるとエネルギーを消費してしまい回復が遅くなってしまいます。
気が緩みすぎだと思われるくらいで丁度いいようですね。

統合失調症など神経系の病気にかかったときは、ゆっくりの治療を心掛けると逆に治りが速いようですね♪

2011年8月23日火曜日

統合失調症の症状 急性期から消耗期へ

急性期で激しくエネルギーを消耗した後には、消耗期に入ります。
消耗期は、急性期とは異なり回復へ向かっている段階でもありますね。

所謂病み上がりであり、他の病気同様の状態ですね。

急性期でエネルギーを消耗した後なので、活動は鈍いものになります。
この時期には、よく眠ることが大切です。
特に患者さん自身がよく眠れているという自覚が欲しいですね。
あまり眠れていないようですと、まだ神経が休んでいる状態に入れていませんからね。

神経系の回復速度は遅いものですので、2,3年かけてゆっくり回復していくイメージを持っていて下さい。

また、消耗期にはエネルギーが低下しているため患者さんに倦怠感があり、憂鬱な気分になることもよくあります。御家族の方は、運動をすすめたりすると余計に消耗してしまうため、見守って上げる姿勢を持ってもらえると良いですね。

今回は、統合失調症の消耗期の症状についてでした。

2011年8月22日月曜日

統合失調症 急性期の治療について

統合失調症にかかり急性期に入りますと、色んな変化が起こり御家族の対応も大変になるかと思います。
患者さんは、怒り易くなったり言動が混乱するわけですからね・・

こうなった場合の対応としては、患者さんの気持ちが知りたくて色々と話し込んだりしたくなるかと思いますが、まずは充分な睡眠を取ってもらうことを心がけると良いようです。
休むための環境作りも大切ですね。
患者さんは、神経が過敏になっているため、外を通る車さえ自分を監視するために来たのではないか?と思ってしまうため、光、音などの刺激も少ない環境にしてあげたいものです。
自宅では難しい場合は、入院も考慮しても良いかと思います。

体の病気の時同様に、安静にしてもらうようにしてあげて下さいね♪

2011年8月21日日曜日

統合失調症の急性期について

統合失調症には、幻覚を見るなどの症状があり、発病初期のこの時期を急性期と言っています。

この時期に患者さんは、どのような状態にあるのか。
いくつかの仮説があります。


仮説①ドーパミン仮説
ドーパミンにより働く神経が活発すぎると、神経が張り詰め、思った行動がどれない状態になります。
過覚醒の状態ですね。
こうなると、集中力や注意力は失われ論理的な行動は取れなくなってしまいます。


仮説②フィルター障害仮説
私たちは、騒がしい店内にいても話している相手の話を集中することで聞くことが出来ます。
その他の雑音は、フィルターがカットしてくれるため気にならないのですね。
読書に集中していると、周囲の人の動きが気にならないのもこの働きのためです。
統合失調症の急性期の方は、このフィルターに破れ目が出来ているというのがこの仮説です。
こうなると、周りの情報がどんどん入ってくるため、他人の表情や言葉に敏感になり、疑り深くなります。
入ってくる情報量が多すぎるため、整理が出来ず頭も混乱してしまいます。


急性期の方で、布団のなかでじっとしている方は、多大な情報をシャットアウトしようとしているのでしょうね。

2011年8月20日土曜日

統合失調症について

統合失調症は、特別な病気というわけではなく世界各国をみても、凡そ 100 人に 1 人は、体験している病気です。
地域や文化の差は、あまり見られないのですね。

また、遺伝や育児環境による影響も大きくないようです。

統合失調症が発症する場合、様々な要因が絡み合って発生するようです。

統合失調症にかかる年代としては、10代、20代が多いことがわかっています。
その年代の方で、普段の生活から過度のストレスを受けていると感じられている方は、注意すると良いかもしれませんね。
異変を感じたらすぐに休息をとって、自分を守ることも大切なんですね。

しかし、一度かかってしまうと療養には長い時間が必要です。

患者さんにもご家族にも多大な負担がかかると思います。

そうなった場合には、みんなの負担が軽くなるよう医療機関や福祉・保健などを活用して頂きたいと思います。