2011年9月30日金曜日

陽性症状の治療について

先に書いたように陽性症状の幻覚や妄想は、患者に大きなストレスを与える症状です。

これらの症状に対しては、薬物による治療が一般的です。

この薬物の治療は、治療にかかる時期が早ければ早いほど効果が現れやすいので、統合失調症が疑われる場合は、一時でも早く専門家に診てもらいましょう。
治療が遅れれば遅れるほど、がんの治療のように薬では効果がほとんど無いといった状態になりかねません。

また、薬物治療により もう幻覚がなくなったといって、薬物治療を中断することも危険があります。
薬で一時的に抑えているだけですので、治ったわけでは無いのです。
それなのに、治療を中断してしまったら、まだ幻覚や妄想が再発し、治療を最初からやり直す必要が出てきます。
再発を避けるためには、少量でも薬物治療を長期にわたって続けることが大事ですね。

2011年9月29日木曜日

統合失調症の陽性症状 妄想

統合失調症の陽性症状には、幻覚のほかに妄想もあります。

良く聞かれる妄想は、被害妄想です。
周囲の人に監視されていると考えたり、周囲の行動は全て自分に向けて行われているものと思い込んだりしてしまいます。

前回のような幻聴と今回の妄想が重なると患者さんには、かなりの精神的苦痛となることでしょう。
その結果、患者さんは周囲からするとおかしな行動を取ることになるようです。

情報を遮断するため、布団から一歩も出ないようにするなどですね。

こういった症状が深刻になる前に、専門家の受診をされて頂きたいと思います。

2011年9月27日火曜日

統合失調症の陽性症状 幻覚について

統合失調症の陽性症状で主に見られるものに幻覚があります。

幻覚の中でも特に多いのは、幻聴です。
誰もいないのに、呼ばれたと感じる状態ですね。

患者さんには、これが幻聴かどうか判断が難しいようです。

ただ、呼ばれるような幻聴だけでなく自分を害する言葉の幻聴も多いため、患者さんにとってはかなり苦しい症状であると言えます。

2011年9月19日月曜日

統合失調症の症状 陽性症状と陰性症状

統合失調症の症状には、陽性症状と陰性症状があります。

陽性症状とは、幻覚・妄想といった症状のことを言います。
陰性症状とは、自閉などの症状になりますね。

エネルギーの消耗の激しい急性期には、主に陽性症状が見られることになります。

2011年9月9日金曜日

薬物療法を止めるタイミング

統合失調症の症状が治まって来ると薬を飲むのを止めたくなるところですね。
抗精神病薬などは、長期間摂ると頭に良くないのでは無いかと心配する方も多いでしょう。

しかし、今が非常に良い状態であっても、再発のことを考えると安易に止めることは出来ません。
薬物療法を中断した場合、再発の危険性が 4 倍にもなるという話もあります。

副作用が出過ぎないように注意しながら、5~10年の長期で服用するのが無難だと思います。
少量の薬を長く使用するのが、結果的には良いようですね。

定期的に病院にも行くことになるので、再発があったときにもすぐに発見し、対応してもらえるというメリットもありますね。

2011年9月7日水曜日

統合失調症の症状 薬物療法 消耗期について

神経過敏でエネルギー消耗が激しい急性期の後は、消耗したエネルギーを回復するための消耗期が来るのでしたね。

消耗期の症状としては、倦怠感、無気力、過度の眠気などがあります。
さらに、急性期に神経過敏な状態を抑えるため、薬を多量に使用しているので、副作用での眠気も重なってしまいがちです。

ですので、急性期であんなに激しい言動があった患者さんが消耗期に入ると過度にのんびりした状態になったりするのですね。

2011年9月6日火曜日

統合失調症の症状 薬物療法について

薬を取るタイミングに寝る前のものがあります。

急性期には、過覚醒の状態ですので中々良質な睡眠を得られません。
そのため、寝る前には多目に薬を出す場合が多いようです。
抗精神病薬は、眠気も出ますから一石二鳥ですね。

薬の効果の判断基準は、睡眠時間の長さなどで測れますね。
エネルギーが余って激しい動きをしていた患者さんが、緩やかな状態が増加してきたなと感じることでも、薬の効果が測れます。

ただ、神経過敏の状態を沈静化させるには、この状態になってからさらに1、2週間かかる場合が多いので、しばらくは薬を摂り続けましょう。

2011年9月5日月曜日

統合失調症の症状 急性期の対応

統合失調症の急性期は、エネルギーの消耗が激しい期間でしたね。
神経が過敏になっているため、薬で沈静化させることが重要です。
この時期に、多目の薬を使用して一気に沈静化させることが後の回復速度を速めるのに良いようです。

可能な限り副作用を抑えて使用するため、1日4回の薬を摂取するなどの対処がされていますね。
1日4回も面倒だと思われるかもしれませんが、後の回復力を高めるために必要であったりするのですね。

2011年9月1日木曜日

他の非定型抗精神病薬について

クロザピンの他には、オランザピンという薬もあります。

このオランザピンも幻覚などの陽性症状と、無気力などの陰性症状の両方に効果があります。
その上で、眠気などの副作用も少ない優れものですね。

しかし、この薬にもやはりデメリットがあります。
その副作用とは、体重が増えてしまうことなんですね。
そのため、糖尿病の方は使用が出来ません。

こちらの薬も効果が期待出来ますが、クロザピンとはまた違った欠点があるのです。